ブログBlog

南向きの窓に頼らない採光  -新潟の家を考えるハルモニーレーベンの家-

2021.08.01

新潟は全国の中でも日照時間が少ないと言われています。そういう条件の中でも、設計の工夫をすると、必ず家族みんなが笑顔になれる家が完成します。ハルモニーレーベンはその土地にあった設計の工夫を11棟こなしている設計事務所です。
これまでの家では、「リビングを明るく設計すること」を、大きな南向きの窓があることを前提として考えられるのが常識でした。

確かに、大きな窓から直接光を採り入れることは、明るいリビングを作るための一番の近道のように見えるかもしれません。しかし大きな窓を作るということは、プライバシーを犠牲にすることにもなりかねません。家の中を好んで見せたがる人はいませんから、窓に面した道路や隣家からの目線を遮るには、せっかくの光まで遮断してしまうカーテンや、コストのかかる植栽が必要になります。

また、リビングの窓からの光が届かない北側の空間は、暗いままでいいのでしょうか?それらの部屋にも光を採り入れようと窓を作ると、そこにもプライバシーを守るためのコストが必要になってきます。

ここで大切なのは、ハルモニーレーベンの家は、シンプルな外観を作りたいがために窓という機能を諦めたのではないという点。つまり、デザインそのものが目的ではないということです。窓をはじめ、家が本来担うべき機能をフルに発揮させるために、結果としてこの形にたどり着いたのです。カッコよく機能的に! 私たちの結論です。